菊下塾の目的
なぜ菊下塾なのか?
日本の若者(高校を終えて社会に一歩を踏み出した新社会人が中心)は、高校までに必要十分な知識を身につけています。しかし、その知識を、試験以外の場面で使う機会がありません。あったとしても、非常に少ないのが現状です。
海外からみると、日本の学校は「学習する」という面で、非常に優れています。教員も生徒も非常にまじめで、教えたい、学びたいという意欲もあります。でも、なぜ学んでいるのか?と聞かれた時には、「名のある大学に入りたいから」、「周囲に認められたいから」と、人生をかけて探し求めるはずの人生の目的からは、かけ離れたものになってしまっています。
何のために学んだのか、学んでいくのかを肌で感じること、これが菊下塾の第一の目的、国際的に常識となっている知識を得た上で、実践的な体験をまじえたプログラムの中で、自分でローカル社会事象を観察し、問題点を見つけ、考え、様々な背景をもった人々とコミュニーケーションをとって、解決策を見つけるための機会を提供する、これが第二の目的です。そして、その体験を通じて、真の自分を知り、個性を伸ばしていくきっかけを作る、これが第三の目的です。
日本は「あまり聞いたことがない、常識と違う」意見を出しにくい文化的な環境があります。静かに物を言わずにいるほうが好ましく感じられる学校や組織の中では、自分の意見はあっても、表現するのをためらってしまうことも多いと思います。でも本当は、間違っているように聞こえる意見の方がより広がりもあり、別の多く意見も出てくるので、問題を解決できる可能性が高くなります。弁論大会ではない、「討論・議論」というものを、日常の中に入れていき、自分の考えをまとめ、他の仲間の考えを検証しながら、みんなが学んでいく環境の提供が、これからの日本人をよりグローバルに変えていきます。
そこで、菊下塾では、学校外での「ワークショップ」という形式を取りながら、「考える=話す(表現する)=提案する」という体験を、様々なジャンルで試してもらおうと思っています。
これから毎年、国際的で新しい考え方を紹介していきながら、日本の各地域でワークショップを開催していきます。歴史的重要性を理解し、討論を通して地域を含む様々な問題について意見交換しながら、国際的な視野を持つ新社会人のアイデアをサイト上で発表することで、地域活性化、日本の教育界の国際化の一助としていきます。またほかにも、日本国内の新社会人だけでなく、海外の若者にも声をかけ、新たな「将来に向けての本当の日本を知る国際人」を育てるための機会を、多く企画していくつもりですので、ご注目ください。